同意医師とのかかわり方〈訪問鍼灸・マッサージ⑥〉

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2024-05-22

・医師の「同意書」が必要
訪問鍼灸・マッサージの施術は、特定の疾患があり、自力での通院が困難で、医師の同意がある方が療養費の対象となります。はりきゅうの場合は、神経痛・リウマチ・頚腕症候群・五十肩・腰痛症・頚椎捻挫後遺症などの傷病、あん摩マッサージの場合は、筋麻痺・筋萎縮・関節拘縮などの症状が対象です。医師が患者を診察し、訪問鍼灸・マッサージの「同意書」を発行することで、療養費(医療保険)を利用した保険施術を行うことができます。

同意書には有効期限(6ヶ月)が定められていて、期限内であれば何度でも施術できますが、医師が同意した疾患以外に保険施術を行うことはできません。


・医師にとっての同意書とは?
医師にとって、同意書を発行することは、決してプラスが大きいわけではありません。

○同意書を発行するメリット
 100点(1000円)というわずかな診療報酬
 患者さまのニーズに応える事による患者さまとの信頼関係の構築

●同意書を発行するデメリット
 はりきゅうの場合は実質、同意した傷病で同意医師側が請求できなくなる
 あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の行動によっては、保険者対応等に手間がかかる可能性がある

はりきゅうの施術は、医療による治療手段がなく、医学的な見地から、鍼灸施術を受けることを医師が認め、これに同意した場合に、施術を行うことができます。そのため、医師から治療の権利を施術者に譲っていただいたという認識を持ちましょう。あん摩マッサージの施術については、一律にその診断名によることなく筋麻痺・関節拘縮等であって、医療上マッサージを必要とする症例について支給対象とされています。すなわち、医療施設にかわってリハビリを担当しているという認識を持ちましょう。

同意書の交付依頼状には、医師は鍼灸・あん摩マッサージ指圧の施術結果に対して責任を負うものではない旨や、賠償保険に加入していること等を記載しておくとよいでしょう。


・同意書を書いていただくためには…
○医師の立場になって考える
医師の立場からすると、自分の大事な患者さまの治療を、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師に任せる形になります。医師の中には、東洋医学、鍼灸・マッサージの施術について理解が薄い方もおられますので、その場合は当然ながら不安や心配も大きくなります。患者さまだけでなく、医師にも、どのような施術者が・どの部位に対して・どのような施術を行うのか、をしっかり理解していただくことで、理解を得られやすくなります。

○患者さまに同意書取得の意味をお伝えする
なぜ同意書の取得が必要であるのかを患者さまにお伝えせず、患者さまがよく理解しないまま医師に申請をした場合、同意書の取得確率は低い傾向にあります。訪問鍼灸・マッサージを受ける患者さまの多くは、介護サービスを受けている高齢者です。症状が慢性化しており、治療効果がすぐには出にくく、治療が長期に渡っている方がほとんどでしょう。

こうした状況において痛みや不調を訴えている方にも、適切な治療を受けていただくため、経済的な負担も考慮し、介護保険ではなく療養費(医療保険)利用していただけることをお伝えし、そのために医師の同意書が必要であることをご説明しましょう。医師に「自分が診ている患者さまを大事に思っている」「誠実に対応してくれている」ということが伝われば、医師からの信頼に繋がり、同意書も書いていただきやすくなるのではないでしょうか。

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