睡眠時無呼吸症候群(SAS)どう治療するの?

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2024-10-16

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が何度も止まったり浅くなったりする病気です。医学的な定義としては、10秒以上の気流停止を無呼吸として1時間あたり5回以上、睡眠中に無呼吸または低呼吸が見られる状態を指します。

〇睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠中に何度も呼吸が止まることで眠りの質が悪くなり、日中の眠気、集中力の低下、頭痛、倦怠感などの症状が起きます。また、血中が低酸素状態となることで、脳や心臓に負担がかかり高血圧、心疾患などの合併症を引き起こすリスクが高まります。

〇睡眠時無呼吸症候群の原因
睡眠時無呼吸症候群は、主に以下の原因によって起こります。
・閉塞性の問題:・・・鼻や喉の構造的な問題、肥満や小さい顎、舌の根元が落ち込む舌根沈下などによって気道が狭くなっている場合。
・中枢性の問題: 脳の呼吸中枢の機能に問題がある場合。
・混合型: 閉塞性と中枢性の両方の要因が組み合わさって起こる場合。

〇睡眠時無呼吸症候群の治療
睡眠時無呼吸症候群の治療法としては、マウスピース療法、外科手術(明らかな耳鼻科的な異常がある場合)、生活習慣の改善(減量、アルコールの摂取制限、仰向けで寝ない)等が挙げられますが、最も重要な治療法として経鼻的気道持続陽圧療法(CPAP療法)が挙げられます。

シーパップとは、Continuous Positive Airway Pressureの略で、睡眠時無呼吸症候群の治療に欠かせない装置です。睡眠中に、専用のマスクを通して鼻や口に空気を送り込み、気道を常に開いた状態に保つことで無呼吸を防止しる治療法で、より快適な睡眠と生活を送ることができます。
シーパップは、手術などが必要ないため比較的安全な治療法であり、長期的に使用にすることができますが、慣れるまではマスクの装着に違和感を覚えたり、機械の音が気になったりする場合があります。

〇シーパップ治療の保険適用について
シーパップ治療は、①睡眠時無呼吸症候群と診断されていること②医師の指示による治療であること、を条件に健康保険が適用され、約5,000円程度の自己負担額でレンタル可能です。

睡眠時無呼吸症候群は、基本的には医療機関への受診が主となりますが、症状緩和のためにアプローチを打ち出している接骨院もございます。医療機関での治療と併用することで、患者さまの症状や体質にあった治療法・施術法を見つけていただきたいと思います。