2023年8月に、令和4年度のあん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復の施術所数および施術者数が公開されました。柔道整復の施術所数・施術者数はともに増加しており、ここ数年は連続して増加傾向のままです。
これとは反対に、減少の一途を辿っているのが柔道整復の療養費額です。2011年には4,000億円を超えていた柔道整復療養費は、2019年には3000億円近くまで減少しています。施術所数が増加すると、その分患者さまが分散することにもなりますので、保険施術を行う施術所にとっては、さらに厳しい状況となっていくでしょう。
それとは反対に、鍼灸・あん摩マッサージ療養費は緩やかではありますが上昇し続けています。療養費が外傷性が明らかな負傷にのみ適応となる柔道整復とは異なり、鍼灸・あん摩マッサージ指圧は、慢性的な疼痛(主に六疾患)やその症状に対し、医師が施術について同意していれば、療養費を利用することができます。鍼灸・あん摩マッサージ指圧の施術を受ける方の多くが高齢者であり、近年の高齢者の増加が影響していると考えられます。
団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になる2025年から90歳になる2040年までは高齢者は増え続ける見込みです。それは、すなわち要介護者も増え続けることでもあります。
要介護・要支援認定者数の将来推計をみると、介護保険制度が開始された2000年度以降、要介護・要支援認定者数は増加傾向にあります。厚生労働省の「介護保険事業状況報告」によると、2021年度の要介護・要支援認定者数は約682万人となりました。将来的には、要介護(要支援)認定者数は、2035年までは大きく増加していき、2040年にピークを迎え、988万人となると推計されています。
また、地域包括ケアシステムのような「要介護状態でも住み慣れた地域(自宅)で過ごせるように」という高齢者を支える動きが盛んになってきたことで、マッサージの中でも特に訪問分野(訪問鍼灸・マッサージ)の需要が高まっているようです。
ご高齢の患者さまの中には「今日は足が痛いから行くのを止める」「デイサービスに行くから施術所に行く時間が無い」とおっしゃる方もおられます。訪問鍼灸・訪問マッサージの場合、施術者が患家で施術を行うため、身体的に外出しにくい患者さまにこそご利用いただけます(※医師の同意が必要)。
訪問鍼灸・訪問マッサージなら、今の施術所のベッド数を圧迫することもなく、ターゲット層も重ならないため、多店舗展開や新機材を導入しなくても、現在ある院だけで利益率上げていくことが可能になるかもしれません。
高齢者が多い地域の先生や、鍼灸師・あん摩マッサージ指圧の資格を持っているが活用できていない先生は、この機会に訪問鍼灸・訪問マッサージの開業をご検討してみてはいかがでしょうか。
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