企業理念をもとにスタッフに行動させる方法【接骨院の人事労務対策⑥】

ブログ
2024-10-02

就業規則や賃金規則、人事考課制度等、その接骨院で勤務に関する全てのルールの根幹にあるのが、その院の『経営理念』です。院の全員で共有すべき考え方で、院内における『考え方の正解』でもあるのですが、スタッフがしっかり理解できて院内に浸透しているでしょうか。院内では、まだ院長の目が届きますが、スタッフが増え、多店舗展開を行っていると、分院ごとに独自方針を打ち出しかねません。
スタッフ全員に、経営理念をしっかり認識させ、全員がその価値を共有し、行動を起こせるようにしていく必要があります。

〇基本は院の『企業理念』
経営理念は、その接骨院の『存在意義とあり方』を言語化したものであり、接骨院が運営を進めていくうえでの判断基準にもなるものです。その経営理念を実現するために、『ミッション』『ビジョン』『バリュー』が存在します。

ミッション・・・接骨院を経営する目的や使命等のことを指します。
ビジョン・・・接骨院のあるべき姿、ありたい姿、目標や方向性です。
バリュー・・・ビジョンを実現するために、院・スタッフで共有する価値観です。

これらをスタッフ全員が理解することで同じ基準で物事を判断できるようになります。
しかし、『経営理念』を達成するために必要な仕組みは形成できても、これでは抽象的な感じがあります。「つまり、どのように仕事で発揮すれば良いんだろう」とスタッフ間でも漠然としているのではないでしょうか。
そこで、スタッフ全員の意識・行動を、具体的に日常業務レベルに落とし込んで表現する『クレド』が必要となってきます。

〇クレドとは
クレドは、社員一人ひとりが行動する際の『信条』や『行動指針』を指します。クレドは、ミッション・ビジョンを達成するための指針になります。バリューをクレドと同じように行動指針として利用されている会社も多くありますね。抽象的な表現だと、スタッフによって捉え方が変わってしまうため、院全体に浸透していかないケースがありますが、クレドは、具体的な行動に落とし込まれているため、スタッフがすぐに実践しやすく、組織の一体感や仲間意識が生まれやすくなります。

入社時の新人研修等で、自院が大切にする価値観や行動指針を伝える企業も多くありますが、時間が経つと、スタッフの中で意識が薄れてしまうものです。そこで、携帯できるコンパンクサイズの『クレドカード』を作成・配布することをおすすめします。普段から持ち歩くことで、常に行動指針を意識させることができますので、ぜひ作成して院内に浸透させていきましょう。

参照:結局全てはここに行き着く~経営理念の定め方|アトラアカデミー