必見!!交通事故施術に係る損害保険会社の対応について

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2024-11-01

過去に何度かご紹介しましたが、ここ最近も見聞きする交通事故施術に係る損害保険会社の対応について、会員の皆様に
再度共有いたします。
こちらは現状事例が起こってからのご相談が多く、事後対応が難しい部類になりますので、下記を参考にあらかじめ対策を行ってください。

概要としては受付時間中に、急に損保会社の人間とその顧問弁護士(調査会社)がやってきて「交通事故の施術で通っている
患者について、水増し請求を行っているだろう」とか「裏は取れている」、「施術録などの資料を見せろ」等、一方的に
主張してくるというものです。

その後、実際には水増し請求などは行っておらずとも、施術時間中に患者を待たせたままで面談を強要されて数時間も居座られ、「反省の色なしと報告し、あとは警察に任せる」等、脅迫めいた言い方をされる。
従業員や患者に迷惑がかかったり、責め立てられたりしたことでパニックに陥り、早く帰って欲しい一心で何もしていないのに水増しをしたなどと事実と異なる自認書を書かされ、後日、その自認書を根拠として施術費用と保険会社の調査費用、また弁護士費用等をまとめて請求され、数百万から一千万以上の請求が来る、といったものです。

上記のような悪質なケースは下記のような特徴があります。
・事前連絡なしで突然訪問してくる
・こちらが不正請求等していると決めつけてくる
・探偵等を使った調査で裏が取れている(証拠がある)と主張してくる
・否定し、面談を拒否しても居座ってなかなか帰らない
・会話を録音したり、メモを取ったりし、最後に署名を求めてくる

また、最近ではある都道府県の国保連の職員がアポを取って訪問し、ふたを開けてみると「詐欺的な請求を行っているだろう」とか「施術所が詐欺で無いのなら患者が詐欺をやっているということだな」などと一歩的にまくしたてる、上記に似通った事例も実際に発生しています。

これらはあきらかな営業妨害であり、侮辱行為であり、脅迫行為であると言えるでしょう。
したがって通常はこのような行為が行われることは少なく、医師が勤務する病院等では皆無だといえます。
しかし、前述の通り接骨院では全国的に見聞きします。
これは平たく言うと柔道整復師が「なめられている」ということです。
つまり、接骨院では何らかの後ろめたい事象があるだろうから、逆に訴えられるようなことはない、という考えに基づいていると思われます。

では実際に上記のようなケースに遭遇した場合はどうすればいいのでしょうか?
私が個人的に考えうる対策を記載したいと思います。
まず、事前の約束もなく一方的に訪問された場合は、その場で対応する必要はありません。
裁判所の令状でもない限り、強制的に調べたりすることはできないはずです。
営業中であり今すぐの対応は難しいこと、事前にアポを取って訪問してほしいこと、居座られると迷惑であり、営業妨害になることをはっきりと主張します。
それでも無理やり居座られるような場合は、躊躇せずその場で警察に通報しましょう。

後日面談等を希望する連絡があった場合は、当該患者の施術録等、情報を準備する必要があるため「書面」にて当日の聞き取り内容を事前にもらえるよう話をします。
その際、当日は事前に書面でいただいた質問内容以外はお答えできない可能性がある旨も伝えましょう。

実際の面談の際は相手方に断りを入れ、必ず録音するようにします。
こうすることで相手方も証拠のないような無茶な発言はしにくくなるでしょう。
また、質問に対する回答は施術録等を元にしていくこととなりますが、相手が保険者等でない限り、その閲覧や控えを求められた際も安易に応じてはいけません。
個人情報保護の必要もありますので、むやみやたらと情報を開示することは避けるべきです。

この際、損保会社は患者からの「同意書」の存在を理由に開示を求めてくるでしょう。
しかし、この「同意書」はあくまでも損保会社が患者に治療費等を払うために、患者がどのような診察や治療を受け、治療費がいくらかかったか等を判断するために必要な情報を得ることの同意ですので、患者の趣味・嗜好など治療費とは直接関係のないような情報は開示する必要もありませんし、患者も開示されたくないと思っている可能性があります。
別の用紙に必要な情報を書き写し、別途まとめて後日提示することも方法の一つです。

また、こちらに非がないのにもかかわらず、事実とは異なった自認書を作成、署名、提出してしまったような場合は、営業妨害、脅迫などの行為により事実とは異なる内容を作成してしまったと無効を主張する文章を作成、送付すると有効かもしれません。ここまで来ると弁護士や警察に相談する等、専門家の指示を仰いだ方が得策です。

自信を持って正しい請求をしているという自負があれば上記のような毅然とした対応ができるはずです。
一番大切なのは、水増し請求はもちろん、その他不適切な請求をしないということです。
水増し請求まではしていないけれど、自分はその他の部分で適切な請求が出来ているのかわからない、自信がないといった状態であれば、何が正しくて何が間違っているのか、きちんとした情報を得てそれを実行することが求められます。

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